
体を温める食べ物・冷やす食べ物 ― 陰陽の考え方を知れば食事のバランスが変わる
体を冷やす性質のある食べ物も、適量であれば問題ありません。
しかし、それらを過剰に摂り続けると、体が冷えやすくなり、体調を崩す原因になることがあります。
では、体を温める食べ物ばかり食べれば良いのでしょうか。
実は、そう単純なものではありません。
健康を維持するために大切なのは、「何を食べるか」だけではなく、**バランス(中庸)**です。
食材には温度だけでなく、「陰」と「陽」という性質があると考えられています。
例えば、体を冷やす性質(陰性)の食材を、さらに冷たい状態で食べると、その冷やす作用が強まり、体はより冷えやすくなります。
特に、手足の冷えや冷え性に悩んでいる方、女性の方は意識していただきたいポイントです。
食材の陰陽については、インターネットでも簡単に調べることができます。
ただし、陰陽は数値で測れるものではありません。
中庸(どちらにも偏らない状態)の食材を基準として、それより陽性に傾いているか、陰性に傾いているかによって分類されます。
また、陽性同士、陰性同士でも、その作用の強弱を比較して考えられています。
すべての食材の陰陽を覚えるのは大変ですので、大まかな目安をご紹介します。
冬に収穫されるものは、体を温める性質が強い傾向があります。
夏に収穫されるものは、体を冷やす性質が強い傾向があります。
北方で育つものは、体を温める性質があります。
南方で育つものは、体を冷やす性質があります。
地中で育つ根菜類は、体を温めるものが多くあります。
太陽に向かって上へ伸びる野菜は、体を冷やすものが多いとされています。
冷やして食べるとおいしい食材は、体を冷やす性質を持つことが多くあります。
温めて食べるとおいしい食材は、体を温める性質を持つことが多くあります。
例えば、ショウガ、サツマイモ、ニンジンなどの根菜類は、体を温める代表的な食材です。
一方、トマトやキュウリなど、夏に収穫される野菜は、体を冷やす性質があると考えられています。
また、麦と米を比べると、その違いがよく分かります。
麦は初夏に収穫されるため陰性寄りで、麦茶やビール、ウイスキーなど、冷やして飲むと暑さを和らげ、おいしく感じます。
一方、米は秋に収穫されるため、麦に比べると陽性寄りです。日本酒や米焼酎、またサツマイモ焼酎などは、温めて飲むことで体が温まり、よりおいしく感じられます。
このように自然界には、季節や土地の環境に合わせて生活することで、体のバランスが保たれるような仕組みがあります。
もちろん、陰陽の考え方は東洋医学や食養生に基づく一つの見方であり、すべてを科学的に証明できるものではありません。
しかし、季節に合った旬の食材を取り入れ、食べ過ぎや偏りを避けるという考え方は、健康的な食生活を送るうえで参考になるでしょう。
「体を温めるものだけ」「体を冷やすものは悪い」と極端に考えるのではなく、その日の体調や季節に合わせて、バランスよく食材を選ぶことが、健康への近道ではないでしょうか。






