不調を改善に効果がある健康法は、誰でもできる「歩く」ことです。
特別な健康法をイメージされていた方は、「な~んだ」と思われたかもしれません。
しかし、世には色んな健康法があるなかで、「歩く」以上の優れた健康法はないと思っています。
人間は歩いてこそ生きていられる動物なのです。人間は歩くことを止めれば死にます。
目的によって、歩き方は変わります。歩くスピード、距離、時間を使い分ける必要があります。
どこでも可能で、特別な道具はいらず、特に専門的な知識も必要とせず、安全で、あらゆる病気の予防や改善に効果がある全身運動です。
その効果は、健康維持、姿勢、骨盤と脊柱の矯正、柔軟性、、関節痛、眼精疲労、首肩のこり、腰痛、に留まらず、呼吸器系(息切れ、呼吸が浅い)・消化器系(胃のもたれ、便秘)・循環器系(高血圧、低血圧、動悸)、自律神経の不調(不眠、不安感、体のダルさ、頭痛などの不定愁訴)の改善と多岐にわたります。
不調の改善のための歩き方ですが、スポーツのための筋力増強や心肺機能を高める目的でする場合を除き、不調改善の健康法としての「歩き」は、ゆっくり、短い時間(10分~20分)で、できれば毎日行うのが効果的です。・・・・が、
距離や時間は基本的に無視してください。毎日が効果的と書きましたが、病気やケガの時、天候の悪い日は、無理に歩く必要はありません。
歩く時に注意することは、ゆっくりと言ってもダラダラ歩かない・呼吸を乱さないようにして姿勢に気を付けてください。
もう少し詳しく説明すると、肩の力を抜いて、目線は下を見ないで遠くを見て、骨盤を立てるようにして腰を曲げず、胸を横に開くイメージで両肩を開くようにします(背中は反らさない)、左右に体が揺れないようにゆったりと歩きます。
他の運動に比べ「歩き」が優れているのは、重力の垂直刺激が骨にかかりながら、左右対称の運動になっていることです。
人体の解剖学においは、内臓器系は左右対称ではありませんが、骨格と筋肉は左右対称になっています。
人の顔も体も手足も、外見上左右対称の形(姿)は均整がとれて美しいです。
左右の目の大きさ、鼻の曲がり、口角のねじれ、頭の傾き、肩の高さ、乳房の大きさ、背骨の彎曲、骨盤の傾き、へその位置、足の長短、など左右対称になっていない方は多いです。
「歩き」の左右対称の運動によって、筋肉の左右の緊張と弛緩のバランスが解消されることで体の歪みは改善され、関節や骨にも良い影響を及ぼします。
左右対称の運動としては、ヨガ、気功、太極拳、などは左右対称に行うのでお勧めですが、身近な運動として優れているのはやはり歩くことが一番です。
ラジオ体操も左右対称に行い悪いことはないのですが、痛みのある時はあまり反動をつけずに、自分に合ったレベルで、無理なくするようにしてください。